写真:サッシ

窓の枠に取り付けられているサッシを、塗装している方は少ないともいます。
基本的に家のサッシは塗装することなく取り付けられているので、自ら塗装しないと建材本来の見た目のままです。

ところが最近では、サッシにも塗装ができるようになってきています。
サッシに塗装をすることで、これまでは実現できなかった修理なども可能になってきたのです。
ここでは、サッシの塗装について基本的な情報を紹介していこうと思います。

目次

サッシは塗装できるのか?

「サッシには塗装ができない」と思っている方も多いでしょう。
特にアルミサッシは、塗料の密着性が悪く塗装してもすぐに剥がれてしまうと言われてきました。
すぐに剥がれてしまうのなら、費用や労力をかけて塗装しても意味がないのです。

しかし、最近では塗料の進化により、サッシに塗装しても剥がれにくい塗装が販売されています。
サッシに適した塗料やプライマーを選択することで、近年では長持ちするサッシ塗装が実現できるようになったのです。

サッシ塗装により得られる効果

サッシを塗装することで、これまで得られなかった効果が実現できるようになりました。
サッシを塗装することで、以下のような効果を得ることができます。

傷やサビの補修

サッシの耐用年数は非常に長いですが、それでも徐々に劣化してきてしまいます。
アルミサッシなら錆びて白い斑点が表面に出てきたり、傷が入って見た目が悪くなったりすることは避けることができません。
特に最近では、大気中の汚染物質が原因となりサッシが劣化するスピードが早くなってきています。

サッシが劣化してしまうと、これまでは丸ごと取り換えるしかメンテナンス方法がありませんでした。
塗装などで傷やサビをカバーすることができないので、新しいものにするしか手がなかったというわけです。

ところが、サッシの取り換えにはそれなりに費用がかかります。
新しいサッシにかかる費用のほかに、既存のサッシの取り外しや取り付けの人件費も必要なのです。
一方、サッシの塗装なら、劣化したサッシを取り替えるよりも費用が安く済みます。

また、ちょっとした傷やサビでも、塗装なら気軽に補修できるようになるでしょう。
傷やサビを修理する新しい方法として、サッシの塗装は役立てることができます。

イメージチェンジ

サッシの色を変えることで、建物全体のイメージを大きく変えることができます。
サッシはそこまで面積の広い部分ではありませんが、差し色のような効果があるので、塗装により色を変えることにより大幅なイメージチェンジが可能です。

外壁全体を塗装してイメージチェンジを図るには、大きな費用と時間が必要になります。
一方、サッシの塗装によるイメージチェンジなら、そこまで費用も労力もかかりません。
気軽に塗りなおすことも可能なので、定期的に塗装しなおして様々な見た目に挑戦することもできるでしょう。

サッシを塗装する手順

サッシの塗装を実施するなら、きちんとした手順を守らなければなりません。
いくら塗料が進化しているとは言え、正しい手順を守らなければすぐに塗装が剥がれてしまうでしょう。

サッシを塗装する手順は、以下の通りです。

下地処理

実際に塗料を塗る前に、まずはサッシの下地処理をしなければなりません。
傷や汚れが残ったまま塗装してしまうと、そこから徐々に塗膜が剥がれてしまうおそれがあります。
下地処理は、サッシの塗装においても非常に重要な工程です。

埃などはキレイに掃除して、汚れが付着しているようなら拭き取る必要があります。
また、古い塗膜がある場合は、このときに剥がしてしまってください。

傷が目立つ場合は、サンドペーパーなどで凹凸が出ないように処理する必要もあります。
また、サビが出ている場合も、サンドペーパーで除去するようにしてください。

下地処理の際には、塗料が周辺に付いてしまわないよう、養生もしっかりと行うようにしてください。
養生をおろそかにすると、その後の塗装の仕上がりがイマイチになるおそれもあります。
また関係ない部分に塗料が付着して、余計な掃除が必要になることも考えられます。
養生テープやマスカーなどを利用すれば、簡単に確実な養生が可能ですよ。

プライマー塗装

塗料を塗装する前に、プライマーを塗布していきます。
プライマーとは、塗料と建材の密着性を高めるために塗る下地材のことです。
少しでも塗膜の強度を高めるために、必ずプライマーを塗る必要があります。

さらにプライマーを塗ることで、色むらにもなりにくくなります。
塗装の仕上がりを左右する工程なので、雑に塗らずに隅々まで丁寧に塗布するようにしてください。

プライマーの中には、さび止めの効果を持つタイプのものもあります。
このようなプライマーを選択すれば、サッシの寿命をさらに延ばすことにも期待ができるでしょう。

仕上げ塗装

プライマーが十分乾燥したら、仕上げ塗りを実施していきます。
サッシの塗装においても、外壁塗装と同じく下塗りを含めて3回塗りが基本となります。
下塗りはプライマー塗装で行うので、仕上げ塗りでは中塗りと上塗りの2回塗りを実施してください。
ムラが気になる場合は、さらにもう一度塗り重ねても大丈夫です。

サッシ用の塗料としては、スプレータイプが扱いやすいでしょう。
サッシの面積は狭いため、スプレーでも少ない本数で十分対応できます。
ただし、周囲への塗料の飛散が激しいので、養生だけはしっかりと行っておく必要があります。

もちろん、サッシ用の塗料には刷毛で塗るタイプの水性塗料もあります。
こちらのタイプでも全く問題ありませんので、お好みで塗料を選ぶようにしてください。

仕上げ塗りでは、数回塗装を重ねるので、初めから塗りムラをなくす必要はありません。
塗り重ねるうちに、自然と塗りムラは目立たなくなります。
ただし、しっかりと乾燥させた上で塗り重ねる必要があるのでその点だけは注意してください。

コーティング剤を塗る

サッシの塗装をより長持ちさせるために、仕上げ塗りの後にコーティング剤を塗るといいでしょう
コーティング剤には、防水機能を持つものもあるので、機能面も考慮して選ぶようにしてください。

コーティング剤は、重ね塗りする必要はありません。
仕上げ塗りがしっかりと乾いたことを確認した上で、塗り忘れがないよう隅々までしっかりと塗布するようにしてください。

コーティング剤まで塗り終わると、早めに養生を撤去するようにしてください。
コーティングが乾くまで養生を放置してしまうと、撤去する時に塗膜が一緒に剥がれる可能性があります。
そのため、養生は必ずコーティング材が乾燥する前に撤去する必要があります。

サッシ塗装を実施する際の注意点

写真:サッシ

サッシを塗装する際には、注意すべき点がいくつかあります。
雨漏りを未然に防ぐためにも、サッシ塗装の注意点は必ず守るようにしてください。

下地処理で手を抜かない

サッシ塗装が剥がれてしまう最大の原因は、密着性が低く建材と塗装の間に隙間が生じてしまうことです。
この隙間の発生を少しでも防ぐためには、滑らかな面に塗装を実施することが重要となります。
そのためには、下地処理が非常に大切な工程と言えるのです。

下地処理は、完成後には目で見て確認できません。
塗装をしてしまうと内部は見えなくなるので、下地処理で手抜きをする悪徳業者もいるようです。
また、自分で塗装する場合は、下地処理をとばして塗料を塗ってしまうかもしれません。

しかし、下地処理はサッシ塗装だけでなく、ほとんどの塗装において仕上がりを決める工程といえます。
手抜きすることのない優良な業者に塗装を依頼することが、塗膜を長持ちさせる最大のコツといえるでしょう。

劣化が激しい場合はサッシの交換も検討する

塗装によるサッシの補修は、傷やサビを修繕するわけではありません。
あくまで上から塗装を施すことで、見た目の悪さを解消するための対応です。
そのため、あまりにサッシの劣化が激しい場合は、塗装よりも交換を検討した方がいいでしょう。

サッシの劣化があまりに進んでしまうと、傷やゆがみなどから隙間が生じて雨漏りが発生するおそれがあります。
このような状態になると、塗装を施すだけでは修理することは不可能です。

塗装で補修できるのは、あくまで軽い傷やサビ程度です。
サッシ自体の劣化が激しい場合は、交換した方が雨漏りなどの心配なく暮らすことができます。

コーキングも同時に確認

サッシの周りには、雨漏りを防止するためにコーキングが施されています。
コーキングとは、サッシと外壁の隙間を埋めているゴムのような素材のことです。
どのような建物においても、サッシと外壁の隙間には必ず施工されています。

コーキングは、風雨や日光の影響を受け徐々に劣化していきます。
最終的にはひび割れが生じ、雨漏りの原因となることも少なくないのです。

コーキングの劣化具合を、日頃から確認している人はほとんどいないでしょう。
せっかくサッシの塗装をするなら、同時にコーキングの状態も確認し、劣化しているようならメンテナンスを実施するようにしてください。

サッシ塗装には専門的な知識と技術が必要

塗料の進歩により、アルミサッシにも塗装ができるようになりましたが、誰でも簡単に塗装できるというわけではありません。
サッシの塗装には専門的な知識と技術が必要なため、適当に塗装してしまうとすぐに剥がれてしまうおそれがあるのです。
長持ちするサッシ塗装をお望みなら、一度専門業者に相談してみることをオススメします。

ただし、全ての塗装業社がサッシ塗装に詳しいというわけではありません。
サッシ塗装の知識に乏しい業者の中には、「塗装ができない」と思っているところもあるようです。
そのため、サッシ塗装などの実績を確認し、技術力の高い業者を見極める必要もあると言えます。

サッシの塗装のこともニシムラ塗装にご相談ください

サッシは手の届く範囲にあるケースがほとんどなので、DIYで塗装しようとする方も多いかと思います。
危険もなく手軽にできるので、挑戦してみるのもいいでしょう。
ただし、サッシへの塗装は意外と難しいため、DIYでサッシを塗装してもすぐに剥がれてしまうと思います。
耐久力のあるサッシ塗装を望むなら、専門業者に塗装を依頼する方が確実です。

もし、サッシの塗装を希望しているのなら、私たちニシムラ塗装にお任せください。
私たちは外壁だけでなくサッシの塗装にも対応しており、耐久力が高く美しいサッシ塗装をご提供できます。
もちろん、サッシの塗装だけでも喜んでお受けいたしますので、一度相談だけでもご連絡くださいね。